背景調査

もともと男性社員が所属している会社というのは社内の情報管理がかなり厳しい会社で、社内から情報を出す場合には煩雑な手続きを経ないとならないようです。見積書というのはその中でも比較的簡単に出せる文書で、ルールとしても事前に金額などのネゴシエーションがあればあとはCC(カーボンコピー)で出せば良い、ということになっていたようです。この男性社員もそれに準じて、きちんと金額のネゴも取っていたらしいのですが、それを突破口のようにして、見積書の発信がかなり多くなっていました。それを不審に思ったので調査を依頼してきた、ということです。
この調査自体は極秘にすべし、ということが依頼主のご要望でしたので、残念ながら男性社員のPCを調査するわけにはいきません。そこで、さらにかれの背景について依頼主からヒアリングしました。
かれは病気の奥さんが居て、とても良く面倒を見る模範的な夫であるようです。そんな模範的な人が愛人?というところが違和感をおぼえますね。世の中はそういうものだ、という言い方もできますが・・・
もっと違和感があるのは、やり取り(というより一方的に発信ですね)されている恋文の文面があまりに無邪気に見えるところですね。病気の奥さんが居て浮気、というと、もっと深刻であっても不思議はないというか。しかし、ただ軽く、逢瀬の約束を交わしているだけのように見えます。罪悪感も無いように。
もう少し掘り下げて調べる必要がありそうです。